大辛口! きもの談

きもののよさは、一直線に布を裁っている事である。

直線というのは、曲線と違い シンプルで美しい。
最近、ライフスタイルの変化や、簡素化などにより 日本古来の民族衣装としてのきものの出番が少なくなった。美を纏うには最高峰をいく日本の民族衣装であるが、着付けが面倒だったり、自分で着る事が出来ない等の理由で、簡単に洋服のフォーマル服を選ぶ方も増えている。

フォーマル服は確かにそれなりのステータス感があるが、きものの持つ優雅さや特性には、はるかに及ばない。女性文化であるところの基点として、きものがあるのだ。

近頃では、お祝いの席に女性のロングドレス姿も多いが、お祝いの席というのは華麗もさることながら厳粛さも大事であり、この厳粛さを表明するにはきものの方が特性として向いているのである。

晴れ着の心遣い、おしゃれとは、相手のものであって決して自分のものではない。相手に喜びの気持ちと同じ喜びを表明するのが晴れ着の心遣い、おしゃれである。
他人がどんなに巧みに喜びの気持ちを表現しても、言葉や動作だけでは通じるものではない。
ましてその事が通じないとなれば、円満な人間関係を保つ事が出来ない。そこで相手の気持ちになって晴れ着を装い、それなりの化粧を施す、それが晴れ着の歴史である。

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