きものを創る職人さんのこと。

良質のきものを創るために、地道にコツコツ働いてきた職人さん。
彼等達の多くは、表では華やかに身をまとう女性達の為に、裏方に徹す生き様が伝わってきます。

創意工夫のなされた図案、こっくりとした色を出す染めの技術、微妙な色加減、さまざまなところで

繊細で細やかな目配りが要求されています。

その職人さん達が若い後継者も居なく、高齢化と共に辞めていっているのが現状でしょう。

きものは素晴らしい一枚を創りたいという気持ちのもとに、一切の妥協なしに、技の粋が込められています。
そして、それは至誠の道とも言えます。

今の日本人は、欧米化の文化と共に、日本民族のよき伝統衣装を着る事が少なくなっています。

そして、一反の反物に込められた職人さんの努力の結晶に目を向けて思う心が少なくなっています。

また、きものは女性の生きた人生、またその情感を醸し出して生きる服飾文化です。

過去、何百年も前から幾多のときを越えてきたきものの世界は、装束の最高峰でもあり、

特に 風格を身にまとうものであるので着こなしていきたいものです。

下記の作品は、清染居上野街子さんの訪問着です。

着物呉服専門店の友禅 上野街子